宮脇の扇子を知らずして…
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宮脇の扇子を知らずして扇子を語るなかれ、と誰かが言ったかどうか知りませんが、そのくらいすごいのが「宮脇の扇子」。
「車ならベンツ」「ダイヤモンドならデビアス」などと、おなじくらいのステイタスではないかと想像します。
「宮脇」…それは正確に記せば「宮脇賣扇庵」です。
創業が文政6年…っていつごろか分かりませんね、西暦で1823年のこと。まだ江戸時代です。
そう、その文政6年に近江屋新兵衛という屋号で京都に創業された、扇子の専門工房です。
明治期にはいって屋号が「宮脇賣扇庵」とし、いわゆる「宮脇の扇子」という言葉も生まれたわけです。
工芸品としての「飾り扇」の創案やその伝統の継承、受け継がれた意匠と技術、そしてその時代その時代にマッチした多彩なオリジナル画など、なにを語っても話題はつきません。
文政6年から今にいたる長きにわたって。そのほとんどすべての製品を「宮脇賣扇庵」にて自社製造していることも、意匠や品質へのこだわりからなのでしょう。
「扇子は八十七回、職人の手を通る」と、言われているそうです。
扇子は、それほど細かな作業の積み重ねによって完成にいたるわけで、近代的なオートマチック生産や工業化は馴染みません。
熟練の技術を身につけたすぐれた職人とその技の伝承が必要不可欠ですが、「宮脇の扇子」は、まさにその歴史の積み重ねのうえに出来上がる至宝のような扇子だといえましょう。
「宮脇賣扇庵」がそのまま文化財のような佇まい。
「宮脇賣扇庵」、京都本店は京都市営地下鉄の「烏丸御池駅」下車、徒歩7分ほどのところにあります。
百年以上の歴史を経た、趣のある入口ののれんをくぐって店内に入ると、天井の画が目に入ります。
それらは鉄斎・栖鳳・直入など、古の京都画壇の巨匠・四十八画伯によって描かれた天井画。
図柄はもちろん扇子のデザインです。
ほかにも、東都著名画家12人による扇画面、陶芸家・北大路魯山人の作品、四条派・紀廣成の大作、著名人の掛け軸や寄せ書などが店内に保存されており、まるで店そのものが文化財か博物館のようです。
そして、これらの名作が発するオーラやバイブレーションが、「宮脇の扇子」のデザインや細工に影響を与えていないわけがありません。
リーズナブルなものから購入できる「宮脇の扇子」
これだけの歴史を持つ「宮脇の扇子」…。
昭和24年には、当時の皇太子殿下ご成婚にあたって、祝の扇を献納している「宮脇の扇子」…。
いったいどれだけの値段なのかしら、という気がする方もおられるでしょう。
でも大丈夫です。数千円くらいのお手頃価格から扇子はあります。
デザインも和服向け、スーツにあうもの、いろいろあります。
父の日や母の日、敬老の日など、贈り物にも喜ばれているようです。
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